「皮ごと食べられるキウイ」を実現

今から30年以上前。元はミカン農家だったが、キウイフルーツの無農薬栽培を始めた石綿さん。大量に農薬を使うミカン栽培に疑問を持ち、キウイははじめから無農薬の有機栽培に挑戦。薬を使わず育てたキウイの皮は薄く、そのまま食べられるほど。

自然な味が、栄養となる

「皮ごと食べられるキウイ」はポリフェノールを通常よりもたくさん摂取できる。皮には実以上にが含まれているからだ。石綿さんのキウイ畑は牧草で覆われ、土に棲む微生物が活発に働いている。そこから生み出される栄養やエネルギーが、木の根から吸い上げられ、実に蓄えられていく。まさに自然の恵みだ。

息子や仲間とともに有機農業を広める

息子の信之さんは、大学卒業後に敏久さんを手伝うようになった。今は作業の大部分を任されるようになっている。「いまは少ない労力でどれだけ面積を維持していけるかが課題」「多様な人材を雇って知恵を活かし、どんどんチャレンジして圃場の面積を大きくしていきたい」と語る信之さん。親子で継承しつつある有機農業の技術を、今度は仲間たちに広げようと活動している。

キウイを使ってサラダ用ドレッシングを作ったり、チーズやオリーブオイルとあわせてトマトの代わりにサラダに入れたりと、キウイ特有の酸味と甘味の楽しみ方は様々。

石綿さんが代表を務める小田原有機農法研究会のキウイフルーツ。晩秋の収穫から追熟され、食べごろになってきています。ぜひご賞味ください。

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